平成19年度より、以下の2つのプロジェクトが始動します。メンバー募集等の案内はこのページの下をご覧ください。
<新規プロジェクト>
- リーディング指導における生徒の読みを深める発問づくり - 代表:田中武夫(山梨大学)
- 第二言語習得研究の成果とその英語教育への応用 - 代表:横田秀樹(金沢学院大学)
<継続プロジェクト>
「アジアの英語教科書比較研究」 - 代表:川畑松晴(金沢学院大学)
プロジェクト紹介およびメンバー募集案内
リーディング指導における生徒の読みを深める発問づくり
<趣旨>
最近の教科書には豊かで幅広い内容を扱った教材が多い。しかし、どのようにそのような教材を扱えば、生徒の深い読みを促すことができるかはリーディング指導の課題の一つとして考えられる。本研究プロジェクトの目的は、多様なテキストタイプのリーディング教材を対象に、生徒がいかに興味をもってテキストに向き合い、深い読みを促すきっかけをつくり出すことができるかを考え、教師による具体的な発問を考案し、それを提案することとする。
<計画: 2年計画>
<1年目>
- 生徒の読みを促す発問づくりのポイントについて検討する
- 適切なテキストを選定し、タイプごとに発問を考案する
- 考案した発問をメンバーで共有・検討する
- 1年目の研究成果を学会(中部地区英語教育学会)にて発表する(平成20年6月)
<2年目>
- 1年目に考案した発問や指導を実際に実施する
- 指導効果や教師と生徒の実際のやりとりを調査する
- 読みを促す発問かどうかを検討・考察する
- 2年目の研究成果を学会(中部地区英語教育学会)にて発表する(平成21年6月)
<メンバー募集について>
上記の研究プロジェクトに興味がある方を対象に、以下の要件で本研究プロジェクトのメンバーを募集します。
- 中部地区英語教育学会の会員の方(まだの方は学会入会手続きをしていただく必要があります)
- プロジェクトを進める中で、年に数回行うミーティング(甲府か名古屋のいづれか)に参加できる方
- 研究進行上の効率を考え、13名でプロジェクトを組みたいと考えております。学会当日に、すでに8名のプロジェクト参加申し込みがあったため、プロジェクト参加者5名を公募することにします。締め切り日を8月6日(月)とし、応募につきましては先着順とし、枠が埋まり次第、募集を締め切ることにさせていただきます。
<プロジェクト代表連絡先>
田中 武夫
〒400-8510山梨県甲府市武田4-4-37
山梨大学教育人間科学部
TEL: 055-220-8128 (研究室)
FAX: 055-220-8791(事務)
E-Mail: taketak@yamanashi.ac.jp
第二言語習得研究の成果とその英語教育への応用
<趣旨>
学校英語教育現場では(個人英語学習でも)多くの方法論が提案され、その実践が行われてきたが、実際どの方法が効果的かよく分かっていない。英語学習教材では、多読、多聴、速読、速聴、音読と、次々と新しい方法が提案されてきている。また一方で、外国語教育研究分野においても、数々の方法論の提案がなされてきた(例:Krashen 1985; Long 1981; Swain 1985; Duff 1986; Skehan 1996; Doughty & Long 2003; Ellis 1997, 2003)。しかしながら、それぞれの方法論が「なぜ」効果的かという納得のいく説明はなされていないし(白畑他 2004)、日本での外国語としての英語教育環境で効果があるかどうか疑わしい(参考:高島 2005)。学校教育現場は、そのような方法論が提案される度に振り回されてきた感があるが、日本の外国語教育としての英語教育環境で、どの方法がどのような場合に効果的かまたは効果がないか、必ずしも検証されてきたわけではない。
一方で、英語教育研究分野とは独立して、第二言語習得研究(SLA)が行われてきた。このようなSLA研究は、言語学他の理論的背景、すなわち強力な説明力を持ち、それを検証するために行ってきた多くの実証研究の蓄積がある。このSLAの研究成果は、方法論の比較や提案に際して、「説明」という一定の尺度を与えてくれる。このようなSLAの成果(説明)をもとに、どのような方法が、日本の英語教育のどのような場合に効果があるのか実証していく必要があると考えられる。
本プロジェクトの目的は、第一にSLA研究成果の英語教育への応用を試みることである。第二に、SLAから得られる示唆は数多くあるにも関わらず、そのほとんどが英語教育研究分野で実証されていないという事実から、それらの実証研究を進めることである。これによって、時代や流行に惑わされない新旧を含めた方法論の検証が可能となるはずである。
<現メンバー>
上原 義正(日本大学)、浦野 研(北海学園大学)、大場 浩正(上越教育大学)、酒井 英樹(信州大学)、サルバション有紀(名古屋女子大学中学校)、白畑 知彦(静岡大学)、伊達 正起(福井大学)、永倉 由里(常葉学園短期大学)、横田 秀樹(金沢学院大学)
<計画: 3年計画>
<1年目>
- それぞれのSLA分野を基盤に研究を進める。
<2年目以降>
- メンバーで話し合いながら進めていく予定。
<メンバー募集について>
上記の研究プロジェクトに興味がある方を対象に、以下の要件で本研究プロジェクトのメンバーを募集します。
- 中部地区英語教育学会の会員の方(まだの方は学会入会手続きをしていただく必要があります)。
- 学会当日より7名の参加をいただいていますが、研究効率から12名までのメンバー構成としたいと思います。
- メンバーの残り枠が5名ほどですので、参加者5名を公募しますが、締め切り日を8月15日(水)、応募につきましては先着順とし、枠が埋まり次第、募集を締め切らせていただきます。
<プロジェクト代表連絡先>
責任者: 横田 秀樹 (金沢学院大学)
連絡先: yokotahideki[@]yahoo.co.jp (お手数ですが、@ の前後の [ ] を取り除いてご連絡ください。)