中部地区英語教育学会 紀要46号 学会短信
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第46回中部地区英語教育学会三重大会及び平成28年度第1回運営委員会(その後のメール審議を含む)
第46回中部地区英語教育学会三重大会は、6月25日(土)・26日(日)に鈴鹿医療科学大学白子キャンパスにて盛大に開催された。平成28年度第1回運営委員会は、6月24日(金)・25日(土)、鈴鹿医療科学大学白子キャンパス3206教室にて開催、早瀬光秋会長挨拶の後、以下の事項について報告と審議が行われた。
[報告事項]
①2016年度全国英語教育学会第1回理事会について、藤田賢運営委員長より、2016年度会長は卯城祐司氏(筑波大学)が引き続き務めること、中部地区英語教育学会の会員(529名)のうち2月末日で283名が2015年度全国英語教育学会に所属していること、第42回全国英語教育学会埼玉研究大会が2016年8月20日(土)・21日(日)に獨協大学で開催されること、第43回全国英語教育学会島根研究大会を2017年8月19日(土)・20日(日)に島根大学松江キャンパスで開催すること、2020年度の全国研究大会は中部地区が担当し例年通り開催する方向であること、全国英語教育学会紀要ARELE 27号では観点別5段階による査読評価により20編(研究論文19編、実践報告1編)の論文が掲載されたこと、2016年度の英語教育セミナーは関東・中部(10月8日(土)岐阜)・関西でそれぞれ1回ずつ開催する予定であること、全国研究大会時の託児所の運営方法については検討を続けること、「日本英語教育学会」との交流を本年度の双方の全国大会で行う予定であること、団体会員制度については今後ゼロベースで見直しを続けること、誠文堂新光社から依頼の企画出版を受託しないことに対する経緯説明、卯城会長の4年間の学会運営についての総括を第2回理事会で行うことなどが報告された。
②酒井英樹紀要編集委員長より『紀要』45号の投稿論文の採択結果について報告があった。
③運営委員長より、2015年度卒業論文・修士論文発表会が、外国語教育メディア学会中部支部基礎研究部会との共催で、2月27日(土)、名古屋学院大学白鳥学舎で開催されたことが報告された。
④課題別研究プロジェクトについて、佐藤臨太郎代表より「日本のEFL学習環境に適した英語指導・学習」、田中武夫代表より「英語教育の質的向上を目指した実践研究法のデザイン」、柏木賀津子代表より「言語習得からみた小中連携の英語指導―文の仕組みへの気づき・音声から文字へ・CLIL―」の進捗状況と会計報告があった。また、2016年度から3年間の計画で亘理陽一代表による「英語教育における「エビデンス」: 評価と活用」を開始すること、2014年度で終了した浦野研代表による「英語教育研究法の過去・現在・未来」の研究成果を出版し3年間の予算はそのための費用・献本等に充てる予定であることが報告された。大場浩正代表より、プロジェクト「協同学習を取り入れた英語授業」の事後報告として報告書を編集中であるとの経過説明があった。
⑤支部活動について各支部の運営委員より報告があった。地区によって活動の実態には差があるが、さらに地区活動を充実していく必要があるという確認がなされた。
[審議事項]
①運営委員長より平成27年度の事業報告があり、承認された。また、平成28年度事業計画案について、以下の日程が承認された。(1) 第2回運営委員会:2016年10月9日(日)午後、(2) 紀要編集委員会:2016年10月9日(日)午前、(3) 紀要発刊:2017年2月末日、(4) 2016年度卒業論文・修士論文発表会(外国語教育メディア学会中部支部と共催)2017年2月末(予定)。
②城野博志会計委員より平成27年度決算報告が行われた。また、会計監査が欠席のため、運営委員長が監査報告の代読を行い承認された。
③会計委員より平成28年度予算案が提案され審議された。繰越金の使途については継続して検討することとし、本年度については、繰越金は「予備費」として計上する案が承認された。
④次期会長の選出について、会則第7条および9条、学会申し合わせ事項に則り、次期会長に、現副会長の紺渡弘幸氏(仁愛大学)を選出した。その他の役員(副会長、運営委員長、会計委員)については、第2回運営委員会で選出・互選することに決定した。
⑤大場浩正紀要編集委員長より、『紀要』46号からの新編集員として川村一代氏(皇學館大学)、横田秀樹氏(静岡文化芸術大学)を選出すること、『紀要』46号の印刷業者はカシヨ株式会社とすること、紀要残部の保管は上越教育大学で行うことの提案があり、了承された。
⑥浦野研運営委員より、論文等の電子化について、CiNiiからJ-Stageへの移行についての経過説明があり、本年度は、11月の説明会に参加し、これに伴う準備作業を進めていくことが確認された。
⑦酒井英樹前編集委員長より、査読方法の見直し、編集規定、投稿規定の見直しについて、2015年度第2回運営委員会以降の取り組みの経緯と見直しの論点が整理された。運営委員長より「紀要問題ワーキンググループ」を立ち上げて総合的に検討していくことが提案され、承認された。
⑧紀要キーワードの見直しについて、酒井英樹キーワード・ワーキンググループ代表より、キーワードリストの再修正案の提案があり、意見交換を行った。キーワードリストは参照例として残すこと、論文へのキーワードは任意の3つを記載することを要求すること、第二言語習得は「関連諸科学」の研究領域のままで「主な内容」として独立させることが承認され、紀要46号の「執筆要項」に反映することになった。
⑨2016年度卒業論文・修士論文発表会について、運営委員長より、10万円(さらに必要な額を追加する場合がある)を支出することが提案され了承された。研究担当副会長管轄の「若手支援部(仮称)」を設置し、発表会の運営等に取り組むことが提案され、了承された。部長:和田順一氏(清泉女学院大学)、部員:藤原康弘氏(名城大学)、藤田卓郎氏(福井高専)、草薙邦広氏(広島大学)、田村知子氏(愛知教育大学・静岡大学教育学研究科)、大瀧綾乃氏(愛知教育大学・静岡大学教育学研究科)を選出した。
⑩酒井英樹実行委員長より、第47回中部地区英語教育学会長野大会は、大会実行委員長:酒井英樹氏(信州大学)、大会副実行委員長:奥村信彦氏(長野高専)、大会事務局長:和田順一氏(清泉女学院大学)、大会会計:田中真由美氏(信州大学)の体制で、2017年6月24日(土)、25日(日)に信州大学教育学部にて開催されることが報告された。また、大会要項案が提示され内容について議論された。詳細はさらに第2回運営委員会で継続して審議することになった。
⑪会長より、中部地区主管の2020年度第46回全国英語教育学会の開催地区は長野地区を中心とすることが提案された。実施の詳細についての検討を続けることを前提として、提案通り承認された。運営委員長より、地区大会の輪番について、2018年は静岡地区、2019年は石川地区で開催することが提案され、承認された。2020年の学会50周年記念大会については、今後の運営委員会で再提案していくことになった。また、2020年度は学会50周年記念大会と、全国大会の主管とが重なるので、特別事業や講演会などは調整していく必要があるとの意見があり、今後の検討課題となった。
⑫運営委員長、会計委員より、 学会会計の繰越金の使途について、これまでの経過説明があった。議論の結果、学会の活性化や会員への還元の観点から、継続して審議していくことになった。
◇平成28年度中部地区英語教育学会第2回運営委員会及び紀要編集委員会
第2回運営委員会及び『紀要』46号編集委員会が10月9日(日)名古屋学院大学日比野学舎501 及び503教室にて開催された。運営委員会では、早瀬光秋会長の挨拶の後、以下の報告・審議がなされた。
[報告事項]
①藤田運営委員長より平成28年度第1回運営委員会及びその後のメール審議の議事録確認があった。
②川村一代大会副事務局長より、第46回中部地区英語教育学会三重大会(参加人数335 名、収支決算書、大会アンケート結果)の報告があった。大会アンケート(回収63 名)より、三重大会の満足度については、60名(95%)が「とても満足」「まあ満足」との回答であった。
③運営委員長より、平成28年度第2回全国英語教育学会理事会の報告、次期会長候補として伊東治己氏(関西外国語大学)を選出し総会で審議すること、第43回全国英語教育学会島根研究大会を2017年8月19日(土)・20日(日)に島根大学松江キャンパスで開催予定であることの再確認、ARELE「実践報告」の査読基準として検証方法の書き方が明示されたこと、第2回「英語教育セミナー」が10月8日(土)に岐阜で開催されること、団体会員制度について継続するか廃止するかは引き続き検討すること、「コア・カリキュラム(試案)」の委託事業について東京学芸大学より意見聴取の依頼があったこと、卯城執行部4年間の総括があり必要な部分は次期執行部へ引き継ぐことなどの報告があった。
④大場紀要編集委員長より、新しい査読体制で紀要46号の査読を行ったとの報告があった。
⑤佐藤代表より、課題別研究プロジェクト「日本のEFL学習環境に適した英語指導・学習」の最終会計報告があった。
⑥城野会計委員より2016年度中部地区英語教育学会会費納入状況の中間報告があった。
[審議事項]
①次期執行部役員の選出(互選)について、副会長(運営担当):酒井英樹氏(信州大学)、副会長(研究担当):白畑知彦氏(静岡大学)、運営委員長:田中武夫氏(山梨大学)、会計委員:吉田三郎氏(福井高専)を選出した。任期は、2017年4月1日から2年間となる。
②紀要編集委員長より、『紀要』 46号編集委員会審査結果に関して、投稿総数は51 本(理論3、実証22、実践18、調査8)あり、査読の結果、A判定0本、B判定36本、C判定6本、残り9本は第三者査読に送られることになった旨が報告され、了承された。
③)紀要問題ワーキンググループの委嘱について、会長より、ワーキンググループ委員長:大場浩正氏(上越教育大学)、委員:古家貴雄氏(山梨大学)、島田勝正氏(桃山学院大学)、岡崎浩幸氏(富山大学)が提案され、承認された。
④CiNiiからJ-Stageへの移行について、運営委員長より経過報告があった。浦野運営委員が11月に行われる東京での説明会に参加し、その後、具体的な移行作業を実行していくことになった。
⑤第47回中部地区英語教育学会長野大会について、酒井大会実行委員長より大会要項案が提案され、日程、運営、内容について詳細に審議した。結果として、運営委員会での議論を踏まえ、最終案は実行委員会に決定を委ね、その最終案をメール審議にて確認了承していくことになった。
⑥新規課題研究プロジェクトについて、犬塚章夫代表より「CLILとアクティブラーニングによる外国語教育の可能性」(2017年6月より3か年)、松村昌紀代表より「言語・認知・学習理論を基盤とした英語指導の新しい展開」(2017 年6月より3か年)が提案され、了承された。
⑦会長より、全国英語教育学会の2017年度、2018年度の監査委員として、奥村信彦氏(長野高専)にお願いしたいとの提案があり、了承された。
⑧全国英語教育学会全国研究大会の2017年度、2018年度「課題研究フォーラム」の担当について、運営委員長より、中部地区での課題別研究プロジェクト「言語習得からみる小中連携の英語指導―文の仕組みへの気づき・音声から文字へ・CLIL―」(柏木賀津子代表)をベースに考えていくことを提案が提案され、承認された。
⑨ARELE29号からの編集委員の交代について、会長より、編集委員:早瀬光秋氏(三重大学)退任、紺渡弘幸氏(仁愛大学)就任、編集委員:酒井英樹氏(信州大学)退任、大場浩正氏(上越教育大学)就任、査読委員:大場浩正氏(上越教育大学)退任、酒井英樹氏(信州大学)就任の提案があり、了承された。
⑩学会会計の繰越金の使途について、城野会計委員より、50周年記念大会等での特別事業の企画が具体化したら予備費から経費を支出すること、紀要掲載費は一律8000円程度に値下げする方向で検討すること、地区活動費を当面3万円にすることが提案され、了承された。
⑪運営委員長より、全国英語教育学会の研究大会(2020年)について、長野地区を中心に開催することが第1回運営委員会で決定されたが、2017年6月の中部地区英語教育学会長野大会において、会場として予定している信州大学について問題がないか確認することが提案され、承認された。中部地区英語教育学会50周年記念大会(2020年)については、愛知地区より開催を受け入れる用意があるとの表明があった。最終的には、2020年の2つの大会については、来年度6月の信州大学の視察・検討後に再確認することになった。
⑫卒業論文・修士論文発表会について、運営委員長より、取り組みの経過説明、2016年度卒業論文・修士論文発表会の骨子案の提案があり、承認された。今後は、共催のLET中部支部の運営委員会を経た後に、双方で折衝を続けることが確認された。また、実行委員会の事務担当は、若手支援部の草薙邦広氏(広島大学)にお願いすることが了承された。
⑬白畑副会長より、課題別研究プロジェクトの代表は、運営委員に限らず、広く公募する方法に移行してはどうかとの提案があった。今後の進め方も含め、執行部で再検討し、その結果を今後の運営委員会に報告することになった。