平成20年度プロジェクト

平成20年度より、以下のプロジェクトが始動します。メンバー募集等の案内はこのページの下をご 覧ください。

プロジェクト紹介およびメンバー募集案内

<基礎的語彙知識の拡張と深化に関する実証的研究>

<趣旨・目標>

本研究課題は,限られた語彙知識(リソース)を,十分に,かつ自由に活用し,native-like でなくとも自信を持って自己表現しようとする学習者の育成につながる指導法・教材開発を目指した研究の基礎研究として位置づけられる。したがって,本研究課題遂行期間における目標は,学習者にとっての困難点の特定や語彙知識の拡張・深化,構造化の程度を把握するための実証的データの蓄積であり,具体的な指導実践や教材,タスクの検討は今後の研究課題である。

本研究課題において対象とする学習者は高等学校段階の英語学習者を主とし,基礎的語義とは中学校段階で学習される語彙項目の意味とする。また,複数の語彙を結びつけて個々の語義の総和以上の意味を表現することを「拡張」,そうした拡張を可能とする個々の語義に関する理解の質的変化を「深化」と捉える。ただし,例えば kick the bucket,beat the clock といったいわゆるイディオムに関しては,それらを個々の語彙項目として捉え,今回の研究対象には含めない。一方,例えば take の基礎的語義(「取る」)から take medicine / a pill や It took me one hour to write up this document. といった表現に必要となる多義性の獲得は,本研究課題の射程内にある。

本研究課題では,中学校で学習する語彙について,どのような語義を「基礎的」語義として習得しているのか,どのような他の語彙と共起することを可能と判断するのか(どの語彙とは共起不能と判断するのか),といった観点からの実証研究を行うこととする。

<計画: 2年計画>

<1年目:2008年6月~2009年6月>

  • 研究チームの確定とメンバーの研究内容の共有
  • 「形容詞+名詞」等に焦点をあてた実証研究
  • 研究成果報告(2009年6月)

<2年目:2009年6月~2010年6月>

  • 「動詞+名詞」「動詞+副詞」等に焦点をあてた実証研究
  • 研究成果報告(2009年6月)
  • 次期研究課題についての検討

<メンバー募集について>

上記の研究プロジェクトに興味がある方を対象に、以下の要件で本研究プロジェクトのメンバーを募集します。

  1. 中部地区英語教育学会の会員の方(まだの方は学会入会手続きをしていただく必要があり ます)
  2. 個々のメンバーの役割を明確化し,goal-oriented に,かつ機動的にプロジェクトを遂行したいと考えております。つきましては (1) 現在のご研究内容,(2) 今後のご研究の方向性,(3) プロジェクト・メンバーとして本研究課題に対しどのような貢献が可能か,の三点について,簡単にご説明ください。現メンバー間で検討し,今次プロジェクトにご協力いただくべきか否かを判断させていただきます。
  3. 必要に応じてサブグループを組織し,プロジェクト全体としてまとめることも検討しますので,参加人数の上限は設けません。しかし,今後,数次にわたるプロジェクトとして企画展開することを想定しておりますので,特に若手/中堅研究者の参加を歓迎したいと考えています。

上記三点を記載したメールを杉野直樹宛て送信してください。なお,いただいたメールは現メンバー間で回覧いたします。予めご了承ください。

連絡先:杉野直樹:gwisno at is.ritsumei.ac.jp

(お手数ですが,「at 」の部分を「@」に置き換えてください。)