平成27年度より、以下のプロジェクトが活動中です。メンバー募集等の案内はこのページの下をご覧ください。
プロジェクト紹介およびメンバー募集案内
言語習得からみる小中連携の英語指導―文の仕組みへの気づき・音声から文字へ・CLIL―
<趣旨・目標>
本プロジェクトの目的は、第2言語習得理論、およびヨーロッパやアジアの英語教育の現状と課題から、EFLにおける日本の小中学校で可能な小中連携の英語指導について研究・実践を行うことである。具体的には、3本の柱として、1)文の仕組みへの気づき、2)音声から文字への段階的指導、3)CLIL、について国内外の研究を踏まえて実践例を提案する。
「小中の義務教育においては、英語改革に向けた社会の期待に沿うことのみが優先されるのではなく、子どもが本来学ぶプロセスを鑑み、その後の英語学習への最高のスタートを切らせたい。」
そのためには、1)楽しいお話や内容に耳を傾け、ひとまとまりの表現(exemplar)を真似し繰り返しながら音声と意味を結びつけ、そこにある文のパターンに気づいていく営み(Exemplar-based learning)を大切にした指導はどうあるべきか、2)exemplarを音声から蓄積する際に音韻認識(phonological awareness)から先頭文字や音の最小単位(phonemes)に親しませる文字認識指導はどうあるべきか、3)それらのexemplarに、意味のある内容でもう一度出会い、内容に夢中になって考える高次の思考と、文字認識の統合を誘う指導はどうあるべきか、4)それらの学びをとおして経験した「手続き的知識」(procedural knowledge)を、中学校でも想起させ、豊かな内容の中での明示的な文法ルールが「おもしろい」と思える中学校の導入はどうあるべきか、中学校での音素認識(phonemic awareness)の指導はどこから引き継ぐのか、について追究したい。
方法としては、ミニ・ワークショップを交え授業ビデオを用いた実践研究を行い、学び続ける教師としての時間を互いに持ちたい。教師が新しい方法を学ばない限り、子どもの学びは偶然には生まれないからである。児童・生徒の言葉の発達と、小学校1年生から中学校3年生という幅広い学習者を含む可能性のある長丁場の発達段階を捉え、3本の柱から明日に生かせる授業を研究していく。
<計画:2年計画>
1年目(2015年6月〜2016年6月)
- 3つの柱について、メンバーで話し合いながら進めていく。
- 勉強会を交えた、ミニ・ワークショップ・実証研究報告を行う。
2年目(2016年6月〜2017年6月)
- 3つの柱について、メンバーで話し合いながら進めていく。
- 中学校での指導のあり方により焦点を当てて、提案を行う。
- 3つの柱について、授業ビデオクリップ等を用いて、教科化と小中連携について提案を行い、討論する。
<現メンバー>
コーディネーター:柏木賀津子(大阪教育大学)
犬塚章夫(刈谷市立小垣江小学校)、村上加代子(神戸山手女子短期大学)、山野有紀(宇都宮大学)、伊藤由紀子(大阪市立高津中学校)
<メンバー募集について>
実際に教室での実践を行いたい方、実証研究に興味のある方等、ご連絡ください。
<プロジェクト代表連絡先>
柏木 賀津子
E-mail:kashiwag[@]cc.osaka-kyoiku.ac.jp (お手数ですが、@ の前後の [ ] を取り除いてご連絡ください。)