発表要旨（２）：か行

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発表要旨（２）：か行

発表要旨１（あ行） // 発表要旨２（か行） // 発表要旨３（さ行～な行） // 発表要旨４（は行～わ行）

発表者（所属）	角元節子（兵庫教育大学）
題目	大学生英語学習者の自己教育力とLearning Strategyに関する実証的研究
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１１（もんぜん 301） - 第 1 番目
発表要旨	今日，学習者自らが学習に積極的に係わる力である，学習者の自律性や主体性が英語学習を円滑に行ううえで大変必要になっている。英語教育においても学習者の自律性や主体性である自己教育力を育成する必要性が叫ばれている。したがって，本研究では，英語学習者の中で自己教育力が備わっている学習者はどうような学習者であるのかを探る目的で研究を実施した。研究の目的は，英語の自己教育力が備わっている学習者は，どのようなLearning Strategyを持っているのかを明らかにすることである。

発表者（所属）	笠原究（筑波大学）
題目	テキスト・リーダビリティが注釈による付随的語彙学習に与える影響について
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１１（もんぜん 301） - 第 7 番目
発表要旨	注釈をつけた語は、つけない語に比べて付随的に学習される効果が高くなることが実証されている（e.g. Hulstijn, 1992; Jacobs et al.,1994; Watanabe, 1997; Aizawa, 1998)。ただし、注釈によって学習者に付随的語彙学習を期待する場合、読み手のテキスト理解が前提となるはずである。しかし、これまでテキストの難易度と注釈による付随的語彙学習の関係を検証する研究はあまり行われてこなかった。本研究では、リーダビリティの異なる４つのテキストを用いて、注釈をつけた語の付随的語彙学習の程度が変わるかどうかを検証し、読み手のテキスト理解と注釈による付随的語彙学習の関係を明らかにすることを目的とする。

発表者（所属）	神白哲史（東京学芸大学）
題目	「小学生は本当に耳が良いのか？」-日本人の音素聴解能力における年齢要因の考察-
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１４（もんぜん 304&305） - 第 7 番目
発表要旨	昨今の早期英語教育への興味の高まりの中で「小学生は耳が良い」ということが言われる。その「耳が良い」ということが何を意味しているのかということを検証する必要がある。今研究は言語聴解の根本となる音素識別能力を、日本語には無い韓国語音素による無意味単語ペアの聞き分けテストによって調べた。小学３年生から高校３年生までの1124名の被験者のテスト結果の学年ごとの平均点の比較に加えて、今回は学校別、性別、音素毎の比較による考察を行い、日本人の音素聴解能力における年齢要因の考察を行う。

発表者（所属）	柏木治美（神戸大学）、加藤雅之（神戸大学）、石川慎一郎（神戸大学）
題目	神戸大学国際コミュニケーションセンターにおける総合的外国語学習支援システムについて
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場９（JA 12I） - 第 7 番目
発表要旨	神戸大学では，平成15年度に設置された「国際コミュニケーションセンター（SOLAC）」を中核として，新たな英語学習支援システムを始動させている．従来の英語教育が教室内で完結していたという反省に立ち，SOLACは，「ハブ室」および「CALL室」を核として，「教員による学習助言」「留学生との実践的コミュニケーション」「ウェブ掲示板を使った英語メイル交換」「独自教材を併用したCALL自習支援」など，学生が教室外で積極的に英語を使う「場」の創出を目指している．本報告では，こうしたSOLACの活動を紹介する．

発表者（所属）	片野田浩子（名古屋経営短期大学）
題目	カタノダメソッズ「STラーニング」ープロソディーとモチベーションにおける効果
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１２（もんぜん 302） - 第 4 番目
発表要旨	カタノダメソッズ5件の一つである「STラーニング」（スローテープ・ラーニング）を応用した学習法、「STラーニング歌唱」についての発表。「STラーニング歌唱」が極端にモチベーションが低い学生に、英語学習に対する興味と自信を引き出す事、又歌を歌う事がプロソディー習得に効果的である事について発表する。

発表者（所属）	勝藤和子（徳島大学）
題目	英語与格交替文における情報構造の習得
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場４（JA 12D） - 第 1 番目
発表要旨	日本語母語話者（JS）と英語母語話者（NS）各35人に、新旧情報がマッピングされた英語与格交替文の許容性判断を実施した。英語与格交替文は、与格が新情報の時は前置詞句構造を、対格が新情報の時は二重目的語構造をとることで知られている。実験の結果、NSとJSの得点間には有意差があった。また、NSが一貫して新情報を後置した文を正しいと判断したのに対し、JSのデータでは、新情報の後方位置づけの判断とその格の種類の間に有意な相互作用が見られた。母語の影響や有標性などの理論的枠組みの中で実験結果の説明を試みる。

発表者（所属）	加藤主税（椙山女学園大学）
題目	英語教育における外来語表記問題----原音との比較研究から
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場７（JA 12G） - 第 2 番目
発表要旨	近年、日本語には外来語（カタカナ語）が氾濫しています。原音忠実再生性の原則から、ある規則（きまり）が作られています。しかし、特定の機関が作成しているのではなく、一般の外来語使用者の習慣が大勢を決定している状態で、しかも、表記法のゆれが見られます。日英語音韻体系の比較研究から、それらの規則を紹介します。さらに、英語教育の観点から、弊害あるいは不備と思われる種々の表記法を指摘し、その改善案を提案します。

発表者（所属）	加藤佳子（愛知医科大学・椙山女学園大学附属小学校）
題目	小学英語「聞く・話す・読む・書く」の総合的学習ー私立小学校高学年クラスでのアプローチー
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１４（もんぜん 304&305） - 第 1 番目
発表要旨	１年生から英語教育を開始する私立小学校において、小学５・６年は将来の高度な英語学習の基礎能力を身に付けさせ、中学英語へ円滑に移行させる大事な時期である。この時期に音声と文字の学習を効果的に組み合わせた指導を行うことは、高学年児童の知識を深めるだけでなく、英語学習に対する学習意欲を向上させることに大いに役立つ。低・中学年での音声主体の学習によって得てきた技能を活かしながら、英語絵本等を題材とし「聞く・話す」から「読む・書く」をも含む総合的な学習へと展開していく実践例を紹介する。

発表者（所属）	加藤智子、宮康奈美、中洲かおり、藤岡寿江（広島市立大学）
題目	小学校英語活動における歌の導入とその方法　Ⅱ
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１４（もんぜん 304&305） - 第 2 番目
発表要旨	本研究は、小学校の英語活動において、頻繁に用いられているアクティビティーである「歌」の導入方法について調査した研究である。文部科学省は小学校英語活動のねらいとして「興味・関心、意欲の育成」を挙げている。そこで「歌」の導入方法の違いによって、子どもの「興味・関心、意欲の育成」に違いが生じるのかどうかを、アンケート調査とビデオ撮影を用いて分析した。さらに低学年と高学年に年齢層を分け、分析することで、発達段階に応じた「歌」の導入方法とその効果についても検証を行った。

発表者（所属）	角谷明美（神戸大学）
題目	公立小学校の英語活動における句動詞の導入-移動動詞を中心に-
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１４（もんぜん 304&305） - 第 6 番目
発表要旨	英語を母国語とする人々には句動詞は好んで使用されているが、英語学習者にとって習得は必ずしも容易ではない。本研究は、日本語と英語における移動動詞の認知意味論的相違に着目し、移動動詞を含む句動詞の導入方法を、公立小学校での英語活動を通じて探求したものである。the Lexical Approachを参考に動詞と共起する語彙群を導入し、さらにそこから句動詞へと発展させることで、単語レベル、句動詞レベルでどのような習得状況が見られたか、また動詞句の構造をどのように小学生が理解したのか、授業導入方法を含め、研究結果を報告する。

発表者（所属）	角山照彦（広島文教女子大学）
題目	中学校・高等学校の英語教科書における映画題材の変遷
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場５（JA 12E） - 第 2 番目
発表要旨	英語教育に映画を活用する試みが始まって久しいが、その実践においては、教材の選定および作成が常に大きな問題となってきた。本研究は、映画の教材化という観点から、中学校、高等学校の英語教科書において、映画が題材としてどのように取り上げられてきたかを明らかにしようとする試みである。特に、映画英語教育の歴史的研究という観点から、現行教科書のみならず、過去25年間の英語教科書において、どの映画がどの程度教材として取り上げられてきたのか、その変遷も同時に明らかにしようとするものである。

発表者（所属）	金岡正夫（鹿児島工業高専）
題目	創造的プロジェクトによるESP授業―学習意欲の向上を目指して
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場８（JA 12H） - 第 1 番目
発表要旨	工業高専１年生約２００名を対象に、基礎レベルのESP授業を行なった。新たな授業学の試みとして、創造教育とプロジェクトメソッドを活用した場合、学習意欲・態度に変化が見られるかを質的・量的データ分析をもとに検証した。本研究の目的は、従来の「受身・暗記・機械的」学習方法との比較により、今回の試みが今後のESP授業改善につながるか否か考察することにある。結果および考察は当日発表予定。

発表者（所属）	金川由紀（京都市立御池中学校）
題目	中学生の実践的コミュニケーションを目指して　－リスニング力の育成を基本に－
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場４（JA 12D） - 第 5 番目
発表要旨	中学校や高等学校で展開される英語教育の手法は読解力の育成を中心とする考え方から、実際のコミュニケーション能力の育成が目指されるように大きく流れが変わって久しい。コミュニケーションを外国語で行うようにするには、先ず聴解力の育成が基礎であり、特に中学校ではその育成が欠かせない。この目標達成に向けてリスニング力の育成を第一として、習熟度別少人数教育の推進、音読の推進、生徒の表現活動の重視、特にspeaking とwriting 活動での評価手法についての工夫などの実践を行っている。そのことについて発表したい。

発表者（所属）	狩野典子（三木市立三木東中学校）
題目	中学校英語教科書中のRequestingの諸相ー談話構造と言語形式を軸にー
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１３（もんぜん 303） - 第 3 番目
発表要旨	現行の中学校英語教科書中に出現するrequestingに使用されている言語形式や発話の種類に焦点を当てた分析を踏まえ、効果的な指導や評価のあり方を探る。

発表者（所属）	神谷佳郎（立命館大学）
題目	グループワークを活用した授業展開の実践報告
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場９（JA 12I） - 第 2 番目
発表要旨	大学１年生を対象としたリーデイング教材を用いたクラスにおいて、内容を理解した上でその内容について考え、自分の意見、グループの意見を英語で表現できることを目標としている。グループワークを活用し、学習者主体の授業を展開することが、学習意欲や目標達成のための学習に役立つのかどうか、２００４年４月から実施している進行中の実践報告である。

発表者（所属）	亀山太一（岐阜工業高専）
題目	即時フィードバックを取り入れた英語E-Learning環境の構築
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場５（JA 12E） - 第 1 番目
発表要旨	英語授業環境として、WEBデータベースアプリケーションを応用した自作E-Learning環境を構築した。その内容は、vocabrary, reading, listening等のドリル型タスクで、これらをメニュー形式でいつでも自由に選んで学習できるようにしてある。その上で、学習者は自分のペースで学習を進めていく。正誤判定を伴うタスクの場合、その結果は即時に判定され、点数化してデータベースに記録される。その集計結果はリアルタイムで表示することができ、学習者全体の中での自分の位置が常にわかるようになっている。これにより、学習者は常に自分の学習の進行状況が把握でき、motivationが維持される。

発表者（所属）	川村義治（金沢星稜大学）
題目	動作イメージによる語彙記憶の有効性：バイリンガル二重符号化説の検証
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１４（もんぜん 304&305） - 第 4 番目
発表要旨	Paivio & Desrochers(1980)は、第二言語習得に関して、第一言語と第二言語の二つの言語システムと両方に共通するイメージシステムの３つが機能して情報を記憶に保存すると提唱した。これまでの研究では、イメージシステムを機能させる方法として、主に絵が用いられてきた。本発表は、英単語に対応するアメリカ手話(ASL)のサインの動作イメージを用いて、バイリンガル二重符号化説を検証する。そして、語彙記憶のおける動作イメージの有効性を問い、授業におけるジェスチャーの意義を考える。

発表者（所属）	川村一代（関西外国語大学短期大学部）
題目	単語の暗記・記憶に効果的な未知語の推測とは
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１２（もんぜん 302） - 第 4 番目
発表要旨	昨年の研究から、単語の意味を暗記させる際、暗記の前に未知語の意味を推測させると、暗記だけや暗記した単語を使ってアウトプット活動をさせるより、語の意味の記憶が長く保持されることがわかった。次の課題は、どのような条件で未知語の意味を推測させると、長期記憶保持にもっとも効果的かということである。そこで、①英英辞書の定義、②文脈のない文、③文脈のあるパッセージという三つの条件で未知語の意味を推測したあと語の意味を暗記させ、どの条件で未知語を推測するのが、語の意味の記憶保持にもっとも効果的かを発表したい。

発表者（所属）	川村正樹（千葉県立東金高校）
題目	認知的スタンスから見た英文法の捉え方と指導
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場７（JA 12G） - 第 2 番目
発表要旨	近年認知的スタンスから見た外国語教育に関心が高まってきている。それは、１９７０年代ごろまで主流を占めていた行動主義的スタンスから大きく転換を図るものである。例えばある文法的事象を考えるときに「なぜそうなのか」や「説明力」を求める力が押し寄せてきている。そこでこの小論では、現在何かと論議を呼んでいる外国語教育を構造主義的スタンスから認知的スタンスへというパラダイムシフトの中で捉え直し、認知的スタンスから見た外国語教育を概観していく。特に、高等学校の英文法の指導における認知的スタンスについて触れる。

発表者（所属）	Kiernan, Patrick（東京電機大学）
題目	Teaching Storytelling Skills through Tasks: A comparison of three task types.
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１（JA 12A） - 第 7 番目
発表要旨	As the world we live in becomes increasingly sophisticated technologically, and our lives accordingly rationalised, some educators have begun to recognise the value of focusing on such traditional communication skills as the telling of personal stories. In the foreign language learning classroom storytelling not only gives learners opportunities to organise extended discourse, and develop their use of tenses, but may, if done in the right way, help them hone a valuable communication skill. However an important question for developing such skills with language learners is the kind of activity and the degree of input that is provided. This presentation reports on a comparative study of three parallel classes of (about 30) university students taught using three kinds of task repeated over five weeks between a pre and post test consisting of a sample of all three task types. One class focused on retelling short written stories, another attempted to retell episodes of Charlie Chaplin’s silent movie Modern Times and a third group were coached to tell their own personal stories working on a different theme each week. The presenter highlights improvements made between the pre and post tests in terms of fluency accuracy and complexity on the three tasks, but also considers evidence of qualitative progress in the ability to tell a convincing story. Finally the presenter discusses the strengths of the different task types and suggests how they might be integrated effectively into a teaching curriculum.

発表者（所属）	北尾謙治（同志社大学）
題目	グレイディッド速読プログラムの開発
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１６（もんぜん Box3） - 第 6 番目
発表要旨	学習者は非常に遅いスピードで英語の読み物を読んでいる。それが読解を妨げている場合も少なくない。それで、ウエッブベースで英語の読み物を時間を測定して読み、1分あたりの読んだ語数を計測し、その後多肢選択の内容理解問題をする簡単な速読のプログラムを128作成した。それを100語から700語まで、50語刻みで、１２のコースに分けて、短い読み物から長い読み物へ学習できるようにした。学習者からの反響はよく、読解の速度が増したとか、読解の要領がわかるようになったとかの声も聞かれる。これを多少変更した種々の読解プログラムの紹介もする。

発表者（所属）	木村真治（関西学院大学）、大場浩正（上越教育大学）、杉野直樹（立命館大学）、中野美知子（早稲田大学）、山川健一（安田女子大学）、清水裕子（立命館大学）
題目	差異項目機能分析を用いた英文法テストの妥当性の検討と第二言語習得過程の考察
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場２（JA 12B） - 第 2 番目
発表要旨	項目応答理論の延長にあたる差異項目機能分析（DIF）は，教育測定学・教育評価学の分野では多用されるようになったが，いまだ言語教育分野では馴染みのない分析方法である。学習環境・性差などの変数がテストの問題項目にどのように影響するかを調べることができるが，我々発表者らは，第一言語が英文法能力発達過程にどのように影響するかを調査するため，文法標準テストを日本とインドネシアで実施し，分析・考察した。本発表では，DIFについての説明，分析の報告，標準テストの妥当性，研究の将来的な展望について述べる。

発表者（所属）	木村恵（東京学芸大学）
題目	話し言葉コーパスに見る日本人英語学習者の誤り分析
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場６（JA 12F） - 第 5 番目
発表要旨	本研究は、日本人英語学習者の習得プロセスを記述する一連の研究の一部である。今回は学習者のおかす「誤り」に着目し、初級者、中級者、上級者それぞれの特徴を特定することを試みる。使用データは日本人学習者のインタビュー�テストを収集しコーパス�データ化したThe NiCT JLE Corpusのうち、誤りを特定するためのエラー�タグが付与されている167人分である。コーパス内に出現する誤りを、「統語的誤り」、「形態素に関わる誤り」、�語彙的誤り�に分類し、具体例と共に詳細な記述�分析を行っていく。

発表者（所属）	久保裕視（伊丹市立伊丹高校）
題目	ある「英語授業力の枠組み」の考察-group dynamicsの視点から-
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場９（JA 12I） - 第 7 番目
発表要旨	報告者は「実践的英語運用能力を養成する授業」は①特定の言語学習環境下で、②教室内の集団的人間関係を通じて、③共通の学習目的を達成しようとすることで成立すると考えている。①ではＥＳＬ的環境設定の妥当性を論じ、②ではそのＥＳＬ的環境下での教師と生徒の教室内集団人間関係（Group Dynamics）がどのように変容して、③学習目的の達成（ディベート大会への参加と勝利）に至るのかを、報告者の実践を通して報告し、報告者の考える「英語授業力とは何か」を提起したい。

発表者（所属）	小泉利恵（筑波大学）
題目	スピーキングの流暢さ・正確さ・複雑さの指標：日本人中学生における妥当性検証
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１（JA 12A） - 第 3 番目
発表要旨	スピーキングパフォーマンスを測る際、「1分間当たりの語数」などの測定指標がよく使われる。指標には様々なものがあり、(a) 同じ側面を測る際にも、多種の測定指標があり、どれを使うかで結果が異なる、(b) 1つの測定指標に2つの意味づけがある場合があり、どの意味づけを使うかで結果解釈が異なってくるなどの問題がある。本研究の目的は、日本人中学生において、スピーキングの流暢さ・正確さ・複雑さの指標の中で、どの指標がより意図した側面を測れ、解釈がより明確なのかをMessick (1996) の妥当性の観点から検討することである。

発表者（所属）	神前陽子（武庫川女子大学）
題目	職業的・社会的アスピレーションおよび統合的・道具的動機とTOEICスコア上昇の関連性：環境要因としてのpeer-groupが果たす役割
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１２（もんぜん 302） - 第 6 番目
発表要旨	本研究では、peer-group (同級生) が学習者の職業アスピレーションおよび英語学習動機に及ぼす影響、また、この環境要因としてのpeer-groupが、個々の学習者のTOEICスコアの変化に果たす役割を３大学で調査し、次の各要因の関係を検証した。（1）学習者自身の職業的・社会的アスピレーションおよび統合的・道具的動機、（２）同級生の職業的・社会的アスピレーションおよび統合的・道具的動機に対する学習者の評価、（３）2度のTOEICスコア。手法は質問紙法、仮説の検証には構造方程式モデルを用いた。

発表者（所属）	Godin, Bob（新日本教育図書株式会社）
題目	英語の子音の重なりに見るリンキングの練習
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場７（JA 12G） - 第 3 番目
発表要旨	話し言葉には会話者が互いに共有できる音のルールが含まれていて人はこれを潜在意識の最深部におき、その上層に単語と文法を重ねている。日本人が英語を学ぶとき、英語話者と同じ水準の音則を身につける必要があり「英語の単音とそれらが自在に結合されるときの数千にも及ぶ連続音における音則」を優先的に学ぶ必要がある。音声面のみに注意を向けるようでは話すべき内容を発信できないし聞き取りも間に合わなくなる。英会話は作文だけに集中することが肝心で、そのための英語音獲得の方法序論をマルチメディアデモンストレーションする。

発表者（所属）	国際教育交換協議会（CIEE）日本代表部
題目	LanguEdgeTM 教育支援ツールと次世代ＴＯＥＦＬ(R)テスト
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場２（JA 12B） - 第 3 番目
発表要旨	米国教育非営利団体のETSは、次世代TOEFL(R)テストを2005年9月から導入する予定である。次世代TOEFL（R）テストは新たにスピーキングも取入れられ、言語の理解に重きをおいたテストから実際の教育的環境の中で使える、学生の言語運用能力を測定するテストへ発展している。また、ETSは、次世代TOEFL（R）テスト準備にも役立てることができ、四技能を総合的に測定することができる指導者向け教育支援ツールLanguEdge TMを開発し、大学生活や授業などで使えるアカデミックな英語力の習得を可能にした。

発表者（所属）	小嶋英夫（弘前大学）
題目	英語科教員養成におけるCollaborative Learning/Teaching
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１（JA 12A） - 第 6 番目
発表要旨	本研究では、大学英語科教員養成における授業改善への新しいアプローチとして、教員志望者の実践的・自律的能力を育みながら将来求められる教育的人間力、英語指導力、英語運用力を高めることをねらいとするCollaborative Learning/Teaching を考察する。教授中心型から学び中心型への転換、現場教員との連携、評価の工夫などを含め、今後の教員養成教育の在り方を探求する。

発表者（所属）	小菅敦子（東京学芸大学附属世田谷中学校）
題目	日本人中学生の発話の発達について－「正確さ」の観点から－
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場１（JA 12A） - 第 5 番目
発表要旨	日本人中学生の発話を、「正確さ」の観点から分析し、どのように話す能力をつけていくのかを探る。中学3年生の2学期の英語の評価により、160名の生徒を上位、中位、下位の３つのグループに分け、各グループから、10名ずつ生徒を抽出し、1年生3学期から3年生2学期まで、各学期に1回ずつ行った、平均2分間程度のALTによる6回のインタヴューテストを文字化し、まず、ALTに誤りを指摘してもらった。次に、指摘された誤りの種類を分析した。さらに、すべてのAS-unitに対しての誤りのあるAS-unitの割合を求め、その変化を分析した。

発表者（所属）	小菅和也（武蔵野大学）
題目	英和辞典における発音カナ表記の問題点とその改善
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場７（JA 12G） - 第 4 番目
発表要旨	現在、英和辞典には「中学生向け」を謳ったものを中心として、見出し語の発音表記に、発音記号と併せてカナ表記を載せているものがおよそ２０種類ほどある。これらのカナ表記は、発音学習にどれほど有効に機能しているだろうか。日本人が学習する際に困難を伴う母音・子音を含んだ単語を中心に、その表記法の特徴、問題点を明らかにし、英語音を再生するためのより効果的な表記方法を探る。また、発音指導におけるカナ表記の有効な活用方法についても考察する。

発表者（所属）	此枝洋子（梅花女子大学短期大学部）
題目	短大生への自立育成指導
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場１１（もんぜん 301） - 第 2 番目
発表要旨	梅花女子大短大部英語コミュニケーション学科の学生を対象として、英語を教える中での自律育成指導に取り組んできた。授業での学習内容が授業終了後も自発的学習や生活の中での反復的使用によって定着するように、希望者参加プログラムや宿題を与えてきた。その結果、学生は積極的に自分の学習に取り組み、英語の力を伸ばすことができている。今回は2004年度の実践　－－　低学力クラス学生への授業内外の指導　－－を中心に実践内容とその結果を報告したい。

発表者（所属）	小林悦雄、長島忍（立教大学）、早瀬光秋（三重大学）
題目	日本人に典型的な英語語法の誤りの自動発見システム
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場５（JA 12E） - 第 4 番目
発表要旨	大学の新入生によって書かれた英語でも、単純な文法間違いが非常に多い。ミススペリングはワープロに付随しているスペルチェックのような機能によって自己訂正が可能であるが、何らかのシステムによって、文法的誤りなどが発見され、自己訂正ができれば、効果的な学習が可能になるのではないだろうか。本研究グループでは、ウェブ上で使用できる英語添削のシステムを開発中であるが、試作段階として、作文をコピー・ペーストして送れば、基本的な英語語法の誤りが提示される仕組みを作った。この使用実践について報告する。

発表者（所属）	小林良裕（東京大学）
題目	語学教室における対話的談話：　生徒はいかに教室内での言葉のやりとりの発展に貢献するか
発表日	第１日目（８月７日）
会場＆発表順	会場７（JA 12G） - 第 6 番目
発表要旨	本研究の目的は、Nassaji & Wells (1999)とNystrand et al. (2003)の教室内談話研究に基づいて、ＥＳＬクラスとＪＦＬクラスの生徒が、授業内において自主的な発話をいつどのように行うのかを分析することである。分析の結果として、（１）生徒からの質問が対話的談話のきっかけとなる、（２）生徒からの質問の頻度は、教師からの特定の発問と、生徒へのF-moveの種類に依存する事が分かった。以上の結果を、教室内談話研究と第二言語習得研究の観点から議論する。

発表者（所属）	今野鉄男（立正大学）
題目	昭和５２年改訂版中学校学習指導要領外国語（英語）の特徴
発表日	第２日目（８月８日）
会場＆発表順	会場９（JA 12I） - 第 8 番目
発表要旨	昭和５２年７月に改訂された中学校学習指導要領外国語（英語）は幾つかの特徴を持っていた。先ず指導要領全体として、学校の主体性を尊重して指導要領を大綱的基準にとどめるという基本方針が打ち出されたことである。次に外国語科（英語）が言語活動の基礎を養うことを一層重視するという考え方から、事柄の概要や要点をとらえることを到達目標として設定したことである。更に言語材料の精選や週３時間授業体制が確立したことが挙げられる。本指導要領の改訂の経過や外国語改訂の基本方針を検討しながら、本題の指導要領外国語（英語）の特徴を指摘したいと考えている。

発表要旨１（あ行） // 発表要旨２（か行） // 発表要旨３（さ行～な行） // 発表要旨４（は行～わ行）